私たちは、あなたの一枚の絵に込められた感動を大切にします

研水会とは

1.研水会ってどんな特徴がある会ですか?

日本特有の美術公募団体展のひとつで、全国公募の一水会展の趣旨に賛同する、主に関西を主とした作家により、1949年(昭和29年)から展覧会を毎年春季に開催しているのが研水会です。そして一水会と同様(一水会HPリンク参照)に、写実の本道追求を目的として、安易な会場芸術を認めず、現場取材を大切な土台として、日本人らしい具象洋画の追求と発展をめざして制作している作家の集団です。

2.公募団体展とコンクール展の違いは?

研水会展も審査をして入選作品のみを展示しますので、一般的なコンクールとその点は同じです。ですが、他の公募団体同様に研水会には役職があって、入落のある一般公募部門と、無鑑査である会員、さらに準委員、そして審査権のある委員と、会の規定(入選回数や受賞回数など)にそってさまざまな役職を設けています。
つまり毎年出品をつづけて受賞などをすることによって、作品のレベルが上がると同時に役職も上がっていくという仕組みです。一方、一般コンクール展には、いわゆる一発勝負的な傾向がありますが、研水会展などの公募団体展は、各出品作家の鍛錬と作品の変遷を見守りながら、作家としての成長を助けていくというところが大きな違いです。

ですので、鑑賞者の立場でも、コンクール展が毎回予測できない変わった傾向の作品を観ていくのに対して、公募団体展はその会の趣旨方針のなかで、育っていく作家の鍛錬と作品の変遷を見守っていけるという温かさがあると考えております。

3.会員になるには、そして会員になった場合のメリットは?

研水会の規定では、研水会展入選10回、もしくは受賞3回、一水会入選3回、一水会展入選1回と研水会展受賞2回、によって会員推挙候補として扱います。
会員のメリットとしては、一般出品と違って入落の審査は無鑑査となりますので、各会員のより自由な作品の発表と鍛錬の機会として毎年の研水会展を位置付けることができるかと思います。そして、作家活動上、「研水会会員」という肩書を得ることとなります。

4.研究会って何ですか?

毎年5月の研水会展1カ月ほど前に、出品作家が出品予定作品を持ち寄り、そのレベルアップをめざし、さらには、研水会全体の質の向上をめざして、制作過程での作品批評を行う場です。
もちろん出品者どうしでの批評も行えますが、主に一水会委員(一水会展で審査権をもつ者)による作品批評を行っています。
参加には事前に申し込みが必要ですが(研水会出品方法参照)、見学は自由ですので一度是非ご見学ください。(参加見学とも無料)

5.研水会展の作品の傾向は?

「1」でも触れていますが、写実洋画の本道追求を目的としており、一般的には分かりやすい具象傾向の作品です。現場取材を元にした風景画・人物画・静物画などが中心となります。
そして、公募団体展のなかでは出品応募の多い展覧会であり、60年を超える歴史を誇っておりますので、趣味のレベルから一皮むけた、質の高い作品を毎年展覧しております。

6.出品作品の額縁のサイズに規定はありますか?また額縁を借りることはできますか?

研水会ではとくに額縁のサイズ規定はありません。額縁に入れることは出品規定でも触れている通りですが、細い仮縁から太い本縁まで自由です。
F20号以上ですのでガラス入りは物理的に無理ですが、アクリル板は油彩水彩とも可です。
また展覧会会期中のみ額縁を借りたい方は、大阪市立美術館内にあるマロニエ画材店にて仮額縁のレンタルを行っております。詳しくはマロニエ画材店に問い合わせてください。(出品規定参照)

7.額縁裏に吊り紐は必要ですか?

研水会展では、大阪市立美術館指定業者により陳列作業を行っております。作品を専用受け金具にて飾り付けますので、基本的に吊り紐および金具は必要ありません。

8.直接持ち込み搬入出はできますか? 事務局や搬入日に宅配便で送ることはできますか?

原則的に業者搬入となっておりますが、HP内「研水会展出品方法」でも触れておりますように、搬入日午前8時~9時の間のみ直接搬入が可能です。
搬出日は午前8時~10時までです。車での搬入出もこの時間のみ美術館守衛にその旨申し出れば搬入口まで入ることができます。その場合、搬入会場にて出品票をお書きいただき、出品料もその場でお支払いいただくこともできます。
尚、事前搬入や宅配便での搬入は一切受け付けしておりませんのでご注意ください。

9.作品搬入時に梱包はどのようにすればよいですか?

公募美術展では一般的に専門の業者が取り扱いますので、集荷の際は作品をそのままお預けください。運搬中の破損等に関しては業者料金に保険代金が含まれます。
また各自で保険代金は上乗せできます。研水会では審査処理の都合上からも、梱包なしでの搬入をお願いしています。
持ち込みで直接搬入される場合は、搬入会場までは各自の梱包でお持ちいただき、その場で荷解きをして、梱包材は持ち帰りいただくこととなります。
尚、研水会では美術館内での作品の取り扱いには十分安全に配慮いたしますが、不慮の事故による破損等には責任を取りかねます。その点出品規定にも明記しておりますのでご確認ください。

10.2点出品はできますか?

研水会展ではF20号~F100号までの作品、一人一点のみと規定しております。研水会事務所では、研水会展へ出品または出品を希望された皆さまへ、春の研水会展及び秋の全国公募の一水会展へ向けた作品研究会の案内もさせていただきます。
一水会展では50号~F100号までで、一般・会友各2点まで応募可となっております。2点以上の作品を制作されている方には、作品レベルをより向上させるべく、各研究会へご参加いただき、作品批評を参考にしていただければと存じます。

11.F20号~F100号までとありますが、20号でも入選できますか?

研水会展では、応募者の実作品を複数の委員が審査します。よって物理的に20号よりも100号の作品が大きく目立つこととなります。
実際、展覧会場では50~100号作品が多数となっております。ですが、20号の作品であっても内容によって訴えるチカラのある作品は大いにありえるかと思います。その点を出品者各位でご判断いただければと存じます。

12.研水会展出品にどれだけお金がかかりますか?

研水会展では原則業者搬入をしていただくようにお願いしておりますので、一般の出品料6000円と、お住まいの地域による業者搬入出料(業者によって異なります。詳しくは事務所より案内する搬入出業者案内ちらし等参照ください。)が必要です。
研水会展は関西圏を主としておりますので、全国公募の展覧会に比べ、比較的安価ではあると思います。

13.つづけて出品しないといけないですか?

「2」の「公募団体展とコンクール展の違い」でも触れておりますように、「各出品作家の鍛錬と作品の変遷を見守りながら、作家としての成長を助けていく」という観点から、やはりつづけて出品されることをお勧めいたします。
しかし、各ご事情等もあるかと思います。研水会では、一般の方の入選回数や受賞歴は事務局で管理カウントしており、過去の実績も基本的に有効とさせていただきます。また会員以上の方も同じくです。上記の観点を熟慮いただき各自でご判断ください。

14.初入選したらどういったことがありますか?

「2」や「13」でも触れていますが、研水会では「各出品作家の鍛錬と作品の変遷を見守りながら、作家としての成長を助けていく」という観点から、まず初入選者の方には会期中の作品批評会(会期末の土曜日に美術館会場にて)で直接出品作品の批評を受けられることをお勧めいたします。
そして、同日夕刻からの授賞式・懇親会にて、初入選者には壇上に上がっていただき紹介させていただきます。同じ“写実洋画の本道追求を目的とする”仲間として、ご参加ご出席くださることをお勧めいたします。

15.懇親会(パーティ)には出ないといけないですか?

ご参加はもちろん自由ですが、「14」で触れたことと重なり、また「2」でも触れたように、「各出品作家の鍛錬と作品の変遷を見守りながら、作家としての成長を助けていく」という観点から、初入選はもちろん、毎年の入選や受賞者の方々には、懇親会の場で情報交換や各自の作品創りや取り組み方などを、少々お酒のチカラも借りながら、大いに情報交換していただければと存じます。近年は160名を超える方々にご出席いただいております。

16.研水会展入場料は?

研水会展では、大人600円・学生400円(中学生以下無料)・大阪市内在住の敬老(グリーンの健康手帳~鶴のマーク~及び大阪市営地下鉄バスの敬老パスを入場受付にてご提示いただいた)の方のみ無料、とさせていただいております。出品者各位へは、出品者証・入場券・招待券を送付させていただきます。
また、それらを天王寺公園ゲートにてご提示いただければ、公園入場も会期中に限り無料となります。

17.研水会展の来場者数は?

研水会展は“写実洋画の本道追求を目的”としており、一般的に分かりやすく、そして毎年ご鑑賞いただく多くのファンの方々に支えられて60年以上の会史を歩んでまいりました。おかげさまで、近年は6日間で実質数5000人を超える来場者数で、会期中は連日たいへん賑わっております。これは関西圏を主とする公募美術団体展としては、誇るべき数であると自負しております。

18.研水会展に出品すれば“プロの画家”になれますか?

“プロの画家”という判断基準はさておき、研水会は「各出品作家の鍛錬と作品の変遷を見守りながら、作家としての成長を助けていく」(「2」に参照)を大切にしております。
研水会には“写実洋画の本道追求を目的”とする作家、そして全国区で活躍する一水会所属作家が多数所属しておりますので、研水会展を大切な出品発表の場としての位置づけをしていただき、作品鍛錬の真剣勝負の場として挑んでいただければ、必ずや作品はもちろん、作家としても大いに刺激を受け合い、成長していける場であると考えております。

Copyrightc 2012 KENSUIKAI. All Rights Reserved.